『ミモザ館』100年後の学生に薦める映画 No.0077
2,112年の映画少年に、2,112本の映画を紹介します。
MOVIE No.0077 『ミモザ館』
1934 フランス Pension Mimosas
[FOR A.D.2,112 未来の学生に向けたレビュー]
日本語名は「みもざやかた」と読みます。私はずっと「みもざかん」と勘違いしていました。この文章を書いていて気付いたのですが、本作もDVDは発売されていないのでしょうか。もしかして。
女優のフランソワ・ロゼーが、本作の主役。何といっても、この女史は風格十分。おどおどした姿など似合わず、全てを見透かした立ち振る舞い。新人時代などなかったのではないかと思う程です。最初から、母であり妻であり、リーダーであったような女優。『ミモザ館』は、そんな彼女が演じる下宿の女将と、彼女が育てた息子同然の青年との物語。『外人部隊』に続き、全てを見透かしているような女性が演じるからこそ映える苦悩が、重い。まさに適役と言えましょう。
尚、『ミモザ館』『外人部隊』以外の彼女の出演作として、この2,112本の映画では、『女だけの都』『舞踏会の手帳』をご紹介します。全部お薦めなので、100年後の皆さんも、興味あれば鑑賞されたし。
[OLD DIARY]
学生時代に鑑賞した私は、この作品の終わり方に震えました。残念ながら、当時の私は読解力がありませんでしたので、母親の感情については、批評で普通に出てくる近親相姦とも言える恋愛感情など強く考えていませんでした。どう転んでも、親子愛と現実の物語だと思っていました。この捉えかたと時代性については、別途ちゃんと纏めたいです。
[RECOMMEND]
紹介映画のおすすめ度。
FOR A.D.2,012 : ★★★★
FOR A.D.2,112 : ★★★★