100年後の学生に薦める映画 2112本

未来の皆さんに価値ある2112本の紹介を目指します。100年後に現在の映画ビジネスは無くなっているという前提。

『ラン・ローラ・ラン』100年後の学生に薦める映画 No.0046

2,112年の映画少年に、2,112本の映画を紹介します。

No.0046 『ラン・ローラ・ラン(1998年・ドイツ)』ver.1.1

Lola rennt

ラン・ローラ・ラン―シナリオ&インタビューブック

[FOR A.D.2,112]

クールで、スピーディーで、ゲームっぽい。そんな言葉が似合う映画が『ラン・ローラ・ラン』です。2,000年代前後のドイツ映画の中で飛びぬけて有名なのが本作と言えるでしょう。

真っ赤な髪で、現代的な主人公、ローラが、恋人の為、時間の構造を超えて走りつづける。観客は、その話の構造について語ってもよし、映像のテンポに酔いしれても良し。100年後の映画少年が私の時代の映画を観るのは骨董趣味のような感覚があるかもしれませんが、この映画を観るときは、古さよりも新鮮さを感じてくれるのではないか、と思っています。

物語の構造が何とも面白い。日本でも同様の構造のノベルゲームが同時代あたりから台頭しており、世界的に物語構造のメタ化が進んでいたのかもしれません。

学生時代にドイツ映画祭などにも行くなどして、一般の方々よりはリアルタイムにドイツ映画の動向を触れてきたと思っていますが、やはりドイツ作品の中では本作が一番印象に残っています。何をとっても自分の為の映画だと思いました。例えば、最初の時計のシーンから、走り出すシーン、アニメのシーン。未来の学生の皆さんにとって、本作が"ソレ"とは限りませんが、私が紹介する2,112本の中から、そういった自分の為の作品と思いこんでしまう出会いがあれば幸いです。

100年後の皆さんも、興味あれば鑑賞されたし。

[OLD DIARY]

DVDで鑑賞。そして、中古屋にて購入。友人に観せるなどした。

[RECOMMEND]

紹介映画のおすすめ度。

FOR A.D.2,012 : ★★★★★

FOR A.D.2,112 : ★★★

 

Lola Rennt