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100年後の学生に薦める映画 2112本

未来の皆さんに価値ある2112本の紹介を目指します。100年後に現在の映画ビジネスは無くなっているという前提。

『新諸国物語 笛吹童子 第一部:どくろの旗』 100年後の学生に薦める映画 No.0214

100年後の学生に映画を2,112本紹介致します、という設定のブログ

MOVIE No.0214 『新諸国物語 笛吹童子 第一部:どくろの旗』 

1954 日本

映画チラシ 中村錦之介/東千代之介「笛吹き童子大会」

[FOR A.D.2112 未来の学生に向けたレビュー]

注意:少々この2,112本の映画紹介には珍しく、強めのネタばれを書かせてください。

笛吹童子は、1950年代に大ヒットした作品。北村寿夫原作の新諸国物語の1作として書かれた小説で、1953年にNHKラジオでラジオドラマが放送され、以降、何度か映画化やテレビドラマ化されました。ここで紹介するのは、以下の映画版3作の内の1作目です。

『新諸国物語 笛吹童子 
第一部:どくろの旗』(1954年 監督:萩原遼

1作目を含めると、次のような3部作になります。第二部・第三部は少々欠点も多い為、2,112本の映画紹介には加えません。


第一部:どくろの旗
第二部:妖術の闘争 
第三部:満月城の凱歌

新諸国物語 「笛吹童子」 [DVD]


まずはテーマ曲。どんな時代であれシリーズものは、お決まりのテーマ曲が流れるだけでお腹一杯になってしまうもの。逆に、シリーズものなのにテーマ曲をちょっとしか流さないと、どんなに作品の内容が良くても物足りなく感じてしまうもの(筆者は芸術性や完璧さを失っても、ファンにこの物足りなさを与えてはいけないという持論を持っています)。このシリーズのテーマ曲は、1950年代らしい子供による唄。非常に病みつきになる曲なので、暇な方は聴いて欲しい。

次に、目を見張るのが、舞台の背景を示す合戦場面。短いながらも、意外とこのノリを再現するのは難しいと思うんだけど、どうだろう?完成度が高いシーンだからか、お金がかかっているシーンだからか、3作とも使用されています。

内容はベタ!です。ちょっとだけ書いてみましょう。

1.城を悪い城主に則られる。
2.子供による敵討ちもの(放浪する王子)。
3.ヒーローは留学していた(事件後に旅から戻ってくる)
4.昔の家来が助けてくれる
5.兄弟がそれぞれバラバラに目的を果たそうとする
6.片方の兄弟が捕まる
7.仮面をかぶせられるor呪いをかけられて姿を変えられる(ちなみに鉄仮面といえば「The Iron Mask (1929)」が好きです!)
8.殆どの人が捕まって処刑されそうになって大ピンチ!
9.処刑に対して助けが来る
10.生き別れた兄妹。妹を探す兄。
11.監禁生活を余儀なくされる女性


・・・とまあ、1部~2部にかけても、お約束だらけ。これが、神話っぽくて、非常に落ち着いて楽しめる。勿論ベタに飽きていたり、古い作品に抵抗がある人には薦められませんが。

非常に意外だったのは、8~9にかけての部分。第一部の終盤。殆どの関係者は処刑台に晒され、捕まっていないのは、作品のタイトルにもなっている、弟・笛吹童子のみ。体育会系の兄に変わり、文系だが不思議な力のある弟がついに活躍する!・・・と思っていた。

そして突如、乱入したのが・・・今まで何も出てこなかった人物!突然笑い声と共に登場。その笑い声と共に、「次回に続く」。当時ラジオから、この物語に慣れている当時の人なら、大盛り上がりにシーンなのかもしれませんが、映画から入った50年後の筆者からすると大混乱に陥りました(主人公・笛吹童子の老けた顔なのかとも勘ぐってしまったほど)。筆者はこの強引さが、逆にこの『笛吹童子』を脳内に焼き付けることになった。

 

新諸国物語BOX [DVD]

尚、第一部のラストに強引に登場したこの人物は「霧の小次郎(大友柳太朗)」。番外編で『霧の小次郎』という映画が作られているほどの人気キャラ。第二部の主人公は彼と言っても良い。主人公は殆ど活躍しないのだが、いいのだろうか。

のどかでベタな映画も素晴らしい。100年後の皆さんも興味あれば鑑賞されたし。

[DIARY 筆者の思い出]
大学のライブラリーで鑑賞。

[RECOMMEND 現在と未来へのオススメ度]

FOR A.D.2,012 : ★★

FOR A.D.2,112 : ★★★

新諸国物語 「笛吹童子」 [DVD]

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映画チラシ 中村錦之介/東千代之介「笛吹き童子大会」

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written by kiyasu   2012/8/6 第一稿

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