100年後の学生に薦める映画 2112本

未来の皆さんに価値ある2112本の紹介を目指します。100年後に現在の映画ビジネスは無くなっているという前提。

『モダン・タイムス』100年後の学生に薦める映画 No.0010

2,112年の学生に映画を2,112本紹介致します、という設定のブログ。

No.0010 『モダン・タイムス(1936年・アメリカ)』

Modern Times

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[FOR A.D.2,112]

筆者が生きる時代。つまり皆さんの生きる100年前の世界。日本人にとって古い映画(主に白黒映画)で象徴される俳優でいえば3人。①チャップリン、②オードリーヘップバーン、③マリリン・モンロー。作品名なら2本。 ①ローマの休日、②七人の侍。私見ですが、かなりの日本人が上記5つを答えるのです。中学生でもそう答える。実際はその映画を観たことが無い人が大半であるにもかはともかくとして…ですが。100年後の皆さんの時代の知名度はいかがなものでしょうか。

今回紹介するのは、その中に挙げられるチャップリンによる映画です。筆者の時代でもパブリックドメイン対象となっているので、インターネット上でUPされています。もとい、私が紹介している映画のほとんどはパブリックドメインになっていることでしょう。何か社会のルールが大きく変わらない限り、皆さんでも用意に観ることができるはずです。個人的には大きい画面で見てほしいですが、未来の画面はどうなっているのかな。

筆者が分析するに、喜劇の王様チャップリンの笑いを、声を上げて笑える2,011年の観客は少数派ではないかと思う。時代を超えて、声に出して笑える、と書いてある評も見受けられますが、それは書き過ぎなのではないかと思う。また、同じ時代のものであっても、笑いのツボから言えば、チャップリンと同世代のキートンを勧めるコメディアンも多い現状があります。

しかし少なくとも、コメディアンとしてではなく映画人としての評であれば、私はそれでもチャップリンを推します。ある時期からのチャップリンは、余韻やメッセージを作品に残すようになりました。作品を見た後に心に残るカスのようなもの。これを感じてほしいのです。

本作は、労働者チャップリンが工業化した社会でもがきながらも前へ進んでいく物語です。冒頭の白い羊の群れに黒い羊が混じっているなど、白黒映画だと思って侮ってみては見逃す描写もあります。きちんと集中してみれば、本作はチャップリンの最高傑作の一つを味わえるだろうし、最高の入門編となってくれるでしょう。

本作が面白ければ、『街の灯』『キッド』『独裁者』『巴里の女性』『ライムライト』『サーカス』を薦める。元ネタとなった『自由を我らに』も傑作です。

100年後の皆さんも、興味あれば鑑賞されたし。

 

Written by kiyasu 

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[OLD DIARY]

レンタルDVDで鑑賞。さらに、500円DVDで購入した。何度も、何度も鑑賞した。

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