100年後の学生に薦める映画 2112本

未来の皆さんに価値ある2112本の紹介を目指します。100年後に現在の映画ビジネスは無くなっているという前提。

『ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE』 100年後の学生に薦める映画 No.0753

100年後の学生に映画を2,112本紹介致します、という設定のブログ

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MOVIE No.0753『ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE

2013 日本

名探偵コナン メイン・テーマ (ルパン三世 vs 名探偵コナン ヴァージョン)

[FOR A.D.2112 未来の学生に向けたレビュー]

コラボ企画としては筆者が知る中で最高レベル。後で述べる不満点はあるが、十分に楽しめた。テレビで一度顔合わせをしており、今回の劇場版はその続編である。テレビ版は正直、微妙というのが筆者の結論であったが、この劇場版は良い。勝因は、観客のテンションを上げるのが上手くなったこと。例えば、コナン側の脇役の活躍を増やしたこと。佐藤刑事とか、灰原あたりが挙げられる。脇役達が、ルパン達と対等にやりあっているのを観るとテンションが上がるものだ。音楽の使い方も、各々のキャラクターにきっちり合わせていた。言葉では説明しにくいが、次元とコナンのやりとりも良い(ルパンとコナンのやり取りより良かった)。失策は、これだけ素晴らしい脚本・演出が多かったのに、スカイツリーやコンサート周りの物語が陳腐すぎたことであろう。イタリア人アーティストのよくわからない心の変動は、観客の心を混乱させる。スカイツリー(をモデルにしているベルツリータワー)の周りの風景が、ちっともスカイツリーの景色ではなく、リアリティに欠ける。これならいっそ、別のビルにした方がよい。筆者が思うに、このスカイツリー周りの演出は、ビジネス上、急遽、脚本家にオーダーがいったものではないかと思う。オーダーの理由は、コナンの次回作に登場するタワーを本作で登場させたかった為であろう。次回作の予告編の方は、本作と違い、タワー周辺の建物もちゃんとロケハンされている印象を受けるので、違和感は少ない。とはいえ、筆者としてはスカイツリーはあまり、新時代の象徴とは違う位置づけにいると思い、あまり映画には登場させてほしくない建物の一つなのであるが…。尚、今回、コナン側のキャラクターは輝いていたが、ルパン側は少々寂しく感じた。過去の有名シーンのオマージュも結局のところ、過去の演出の方が美しい。過去の栄光の方が明らかに美しいルパン達。物語上の立ち位置は悪く無いが、時代に取り残された寂しさを感じた。それでもロングセールであるのだから、素晴らしいとは思うのですが。オススメ度は、前述のマイナスを加味して控えめにするが、テンションは明らかに、直近のコナン映画やテレビルパンより上がった作品。100年後の皆さんも興味あれば鑑賞されたし。

[DIARY 筆者の思い出]
劇場で鑑賞。

[RECOMMEND 現在と未来へのオススメ度]

FOR A.D.2,012 : ★

FOR A.D.2,112 : ★★

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written by kiyasu   2013/12/15 第一稿
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ルパン三世vs名探偵コナン THE MOVIE オリジナル・サウンドトラック

ルパン三世vs名探偵コナン THE MOVIE オリジナル・サウンドトラック

 

 

 

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