『ゼロ・グラビティ』 100年後の学生に薦める映画 No.1335
100年後の学生に映画を2,112本紹介致します、という設定のブログ
MOVIE No.1335『ゼロ・グラビティ』
2013 アメリカ
[FOR A.D.2112 未来の学生に向けたレビュー]
映画は3Dになってから、体感するものになったと言われる。結局『アバター』の革命から暫くして、その体感する作品は減り、3D映画の勢いは一旦落ち着いてしまった。一時期は、シネコンに行くと、3Dと2Dが選べる作品が多かったのだが。そんな中、この『ゼロ・グラビティ』は、『アバター』の後継者とも言うべき、最高の体感映画であった。劇場の帰りに「疲れたー」と言っている人がいたのだが、これは、製作者にとって褒め言葉である。困難に次ぐ困難。昔から「SF映画の爆発の音は宇宙空間ではありえないんだよな」と言われたものを、恐怖と孤独に置き換えた。これを"体感"すれば、もう、疲れざるを得ない。同じく宇宙の逆境を描いた『アポロ13』よりも大きく進化した作品。チャップリンや『風と共に去りぬ』のような作品と比べるわけにいかないのだが、殆どの過去の作品とは違う次元にいる。傷ついたリアルある宇宙の小物達も緊張感を生んでおり良い仕事であった。同じく宇宙船やロボットに傷をつけることでポップで生活感溢れる世界にした『スターウォーズ』シリーズは、この"体感"映画を受けて、どう進化するか注目である。本作を受けて改めて"体感"作品が未来の覇権を勝ち取りにくるか、神話に代表されるような俯瞰的な物語が勝つか。100年後の皆さんも興味あれば鑑賞されたし。
[DIARY 筆者の思い出]
劇場で鑑賞。
[RECOMMEND 現在と未来へのオススメ度]
FOR A.D.2,012 : ★★★★★
FOR A.D.2,112 : ★★★★
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written by kiyasu 2013/12/16 第一稿
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