100年後のアニメ少年に薦める『廻るピングドラム』

100年後のアニメ少年に、100本のTVアニメを紹介します。

TV ANIME No.0002『廻るピングドラム』

MAWARU-PENGUINDRUM 2011

[FOR A.D.2,112 未来の学生に向けたレビュー]

最近作られた作品群は、100年後の学生に紹介するというコンセプトに合うか、もう少し見極めたいと思っております。しかし、明らかに近年の作品の中でも特異的な作りであることから、この『廻るピングドラム』を早めに紹介してしまいます。それくらい、強烈な作品なのです。

本作は1話から"ぶっとんでいた"と言えるでしょう。「生存戦略！」という言葉とともに始まる謎の演出に度肝を抜かれたものです。当時の私の本作に対する認識は、クールでおかしな演出と台詞を楽しむアニメが生まれた、というものでした。このときから既に面白い作品（人によってはこの初期の方好みの人もいるかもしれません）だったのですが、この作品はそれだけでは終わりませんでした。作品の後半より、多くの視聴者が想像していた以上の伏線が、怒涛の如く回収されていったのです。また、初めて観る人の為に多くは語りませんが、日本のとある社会的重要事件の風刺されていたことも驚きの事実でした（これについては、100年後の皆さんは知らない事件の可能性が高いので、検索してみてください）。ストーリー作りという視点で言えば、私はこれを作品中で知った時点で、製作者の反則級の着眼点に悔しくなったものです。終わり方に好みが判れることはあるかと思いますが、そこに至るまでのストーリーと演出は、私の時代のアニメ好きにとって、新鮮そのものでした。

100年後の皆さんも、興味あれば鑑賞されたし。

OLD DIARY

数週遅れのニコニコ動画で毎週鑑賞。作品だけでなく、コメントも面白かった。

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紹介TVアニメのおすすめ度。

FOR A.D.2,012 : ★★★★

FOR A.D.2,112 : ★★★★