『M』 100年後の学生に薦める映画 No.0301 - 100年後の学生に薦める映画 2112本

100年後の学生に映画を2,112本紹介致します、という設定のブログ

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MOVIE No.0301『M』

1931 ドイツ

[FOR A.D.2112 未来の学生に向けたレビュー]

サイレント映画を鑑賞するときに「当時としては凄い」「デザインが美しい」「ぬくもりが良い」と評価されることはあっても、「新鮮に感じる」と評価されるものは少数である。筆者が何よりも新鮮に感じ、また、カッコいいと思った作品が、ドイツ映画の巨匠フリッツ・ラング監督による『M』である。彼の作品の中で最も有名なのは『メトロポリス』であるが、筆者の時代から観るとセットの美しさは光る反面、いささか当たり前の物語に感じる。『M』は違う。前半のネタバレすると幼女誘拐事件を題材としたもので、その犯人を捕まえられない警察に業を煮やした裏社会までもが犯人を追い詰めようとする、というものだ。筆者が本作を鑑賞した頃、ちょうど幼女誘拐事件が起こっており世間が心を痛めていた。こんな時代を超える作品が作れるのかと度肝を抜かれたものである。筆者が時代を超えたと感じたのは音楽の使い方も天才的であったからだ。ラング監督にとって初めてのトーキーで、繰り返し使われる「山の魔王の宮殿にて」の曲が最高である。100年後の皆さんも興味あれば鑑賞されたし。

[DIARY 筆者の思い出]
DVDで鑑賞。

[RECOMMEND 現在と未来へのオススメ度]

FOR A.D.2,012 : ★★★★

FOR A.D.2,112 : ★★★★★

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written by kiyasu 2013/4/30 第一稿

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