100年後の学生に薦める映画 2112本

未来の皆さんに価値ある2112本の紹介を目指します。100年後に現在の映画ビジネスは無くなっているという前提。

100年後の学生に紹介する『鉄腕アトム』

100年後の学生に、100本のアニメを紹介します。

ANIME No.007 『鉄腕アトム』

1963 1980 2003

鉄腕アトム Complete BOX 2 [DVD] 鉄腕アトム DVD-BOX1 アストロボーイ・鉄腕アトム Vol.1 [DVD]

 

[FOR A.D.2,112 未来の学生に向けたレビュー]

手塚治虫先生は、漫画・アニメ史の超重要人物。漫画では、漫画の神様と言われています。世界初の何を作ったのかについては色んな説があるが、映画のカメラワークを取り入れた構図を大きく取り入れたり、赤本時代からの漫画の地位を高めた功績は無視できません。

では、アニメはどうか。その功績と功罪は、「日本で最初の1話30分の本格的連続テレビアニメ」を作り出したことにありましょう。その名も『鉄腕アトム』。手塚先生の作品は、『火の鳥』『ブラックジャック』『リボンの騎士』『ジャングル大帝』『どろろ』『ワンダー3』等、両手どころか、両手両足でも数えな切れないほどの名作・有名作がありますが、最も知名度が高いのが『鉄腕アトム』。あまりに人気過ぎで後に手塚治虫先生がアトム嫌い?の発言をしたくらい。私はこの時代のテレビを観ていませんが、それはもう、多くの子供たちがテレビにかじりついていたことでしょう。功罪面として挙げられるのは、アニメを安い賃金で作る体制を作ってしまったこと。これにより、アニメ制作者の所得が低くなる問題が後世まで残っています。

2,112時点で大きく3つのアニメシリーズが作られており、1つ目が先ほど述べた、日本で最初の1話30分の本格的連続テレビアニメ」。白黒です。2つ目は1,980年のカラー版。3つ目は、2,003年版。全ての話数はカバーしておりませんが、なんだかんだで、私は3つともかなりの本数を観ました。2,003年版は初期のファンから観ると3作目は微妙に思える方もいるみたいですが、個人的には高く評価しています。1作目の頃は黒人差別の社会情勢、3作目の頃は同時多発テロによる戦いの意味を問う作品になっているなど、50年の差を観るのも面白いかもしれません。より国際的に受ける作品を作ろうとする意図や、過去の人気テーマを大きく出さない意思など、制作者の思考が見えて面白いです。「あのキャラクターは生きのびるんだ」「あのキャラクターは出さないんだ」「あのキャラクターを全体のストーリーの軸におくのか」など、理由を考えるのが私は楽しかったです。

シリーズによって、設定は微妙に異なりますが、先に設定を述べておくと次のようになります。「アトムというロボットを天馬博士が作った」「天馬博士は自分の死んだ息子に似せたロボットにした」「天馬博士は(身長が伸びないなど)アトムに失望して、アトムを売ってしまう。作品によっては博士の方が去る。」「アトムは、やさしいお茶の水博士に育てられる」「お茶ノ水博士が妹ウランを作る」「兄のコバルトは天馬博士に同じく捨てられていた」「アトムの父と母は、アトムより後に作られる」「アトムは7つの能力を持っている」「アトムは10万馬力(後に100万馬力にアップデート)」「ロボットと人間の挟間でアトムは苦悩する」

全作観るのは厳しいと思いますので、その場合は人気の高い「地上最大のロボット」を3シリーズで見比べてみるのはいかがでしょうか。

100年後の皆さんも、興味あれば鑑賞されたし。

 

[OLD DIARY]

母の影響が大きいアニメ。同世代より遥かに詳しくなった。

[RECOMMEND]

紹介映画のおすすめ度。

FOR A.D.2,012 : ★★★

FOR A.D.2,112 : ★★★