『おおかみこどもの雨と雪』 100年後の学生に薦める映画 No.0120

100年後の学生に映画を2,112本紹介致します、という設定のブログ

2012 日本

[FOR A.D.2112 未来の学生に向けたレビュー]

筆者はこの映画を暫く観たくない。細田守監督の今の世界に無いジャンルの作品を作るという意思が、どういう作品を作れば受け入れられるかといった緻密な思考が、押し寄せてくる。企画勝ちであり、作戦勝ちであり、思考が凝らされた作品。その意思や思考があまりに強すぎて、物作りを志す者の端くれとしては、勉強になるというより、自信をなくしかけない作品。さらには、物語を観ていくうちに、母親に謝りたくなったくなったりする作品でもある。作品の本編の物語とは関係ありませんが、もし自分が何かの加減で母親より先に死んでいたらと、母親にどんなに申し訳ないかと想像したりとか、ifの世界まで想像してしまうほど心に訴えかけてくる作品でした。

そんな恐ろしい作品を、筆者は直ぐに見直したいとはどうしても思えない。自分の心の整理が必要。そんな作品、中々無い。100年後の皆さんも興味あれば鑑賞されたし。

[DIARY 筆者の思い出]
劇場で鑑賞。公開当初はフランスにいて、フランスの映画雑誌で好評価になっていて「やるなあ」と思った。

[RECOMMEND 現在と未来へのオススメ度]

FOR A.D.2,012 : ★★★★★

FOR A.D.2,112 : ★★★★