『民族の祭典』 100年後の学生に薦める映画 No.0181
100年後の学生に映画を2,112本紹介致します、という設定のブログ
MOVIE No.0181『民族の祭典』
1938 ドイツ
[FOR A.D.2112 未来の学生に向けたレビュー]
『民族の祭典』と『美の祭典』という、日本の映画。ナチスドイツのバックアップの基作られた、近代オリンピックのドキュメンタリー。もう未来の皆さんは、この映画の視点は大きく3つ。1つは肉体の美しさ。肉体が肉体に見えないほどしなやかで、強く見える。初めて鑑賞した筆者は、純粋に驚いたものです。2つ目は、言うまでもなくナチスドイツという背景。3つ目は、レニー・リフェンシュタール監督の人生。この監督はナチスに協力し、ナチスを賞賛する映画を作ったとして、戦後、そして死ぬまで批判されました。ずっと続いた悪評は社会の問題なのか、個人の振る舞いの問題なのか。筆者は判断しかねます。ただ、舞踏家、女優、政府御用達監督とステップアップし、戦後も映画を作り101歳を全うした彼女の人生には、人に流されない意思を感じます。彼女の女優時代に出演した映画や、戦後のインタビュー、さらには、筆者が渋谷で鑑賞した三谷幸喜監督による舞台『国民の映画』に登場する"リフェンシュタール"を観ていると、人生とは何か、最も考えされされる監督の一人ではないかと思ってしまう。
『民族の祭典』はそんなことに着目しつつ、のんびり観ればよいのではないでしょうか。「カメラが寄っている選手ほど競技中に失敗していないか」とか「撮り直しはあったのか」そんなことを考えながら。100年後の皆さんも興味あれば鑑賞されたし。
[DIARY 筆者の思い出]
大学のライブラリーで鑑賞。
[RECOMMEND 現在と未来へのオススメ度]
FOR A.D.2,012 : ★★
FOR A.D.2,112 : ★★★
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written by kiyasu 2012/8/18 第一稿
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