『異人たちとの夏』 100年後の学生に薦める映画 No.1126
100年後の学生に映画を2,112本紹介致します、という設定のブログ
MOVIE No.1126『異人たちとの夏』
1988 日本
[FOR A.D.2112 未来の学生に向けたレビュー]
幽霊という題材が大好きな、大林宣彦監督の佳作である。いまいち乗り切れなかったのだが、両親との、すき焼きのシーンは中々よいと思う。筆者がフラついていた浅草が舞台となっており、『浅草キッド』と並んで、浅草の町にシンクロできる映画であった。浅草演芸ホールとか…。
この浅草という町がどうなっていくのか想像がつかない。川端康成から手塚治虫、北野武まで、文化人がうろついていた町…であるのに、どんどんと、その文化を感じにくい観光地になっているように感じる。活動弁士さん達がうろつくほど、沢山あったはずの映画館は無くなった。筆者がこの文章を書いている年に、遂に名画座まで一気に無くなってしまった。映画の歴史と同じくらいの期間なのに、町の変化は激しいのである。筆者はこの名画座が無くなるという情報を知らなかった。浅草にちなんだ本作『異人たちのとの夏』が上映されると知ったとき、「浅草繋がりか。でも、そこまで好きな作品じゃないし、まあ観なくていいかー!」…何て思っていたら、映画館が終わってしまったのである。思い返せば、映画館主からの最後のお別れのメッセージだったのか。閉館の紙が張り出された映画館の前。『異人たちとの夏』のごとく、過去の名残の前で立ちつくしかなかった。100年後の皆さんも興味あれば鑑賞されたし。
[DIARY 筆者の思い出]
DVDで鑑賞。
[RECOMMEND 現在と未来へのオススメ度]
FOR A.D.2,012 : ★★★
FOR A.D.2,112 : ★★
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written by kiyasu 2012/12/21 第一稿
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