『カリオストロの城』を5回以上鑑賞したら観るべき作品集
追記:こちらに最新版を載せました
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2,112年の学生に映画を2,112本紹介致します、という設定のブログ。
番外編:『カリオストロの城』を5回以上鑑賞したら観るべき作品集
Lupin the third : The castle of Cagliostro
[FOR A.D.2,112]
本ブログでは、100年後の学生に向けて、2,112本の映画を紹介します・・・という設定のブログです。まだ、初めて2週間ちょい。16本しか紹介していません。しかしその割に、既に紹介文に何度か『カリオストロの城』という単語が出てきている。ちょっと紹介順を間違えたかもしれない。折角なので、『ルパン3世カリオストロの城』をより楽しんで観る為の作品を何本か紹介したいと思います(このエントリーに限れば、2,112年向けと言うより2,012年向けです)。
その1:長くつを履いた猫
『カリオストロの城』に似たシーンが、これでもか、これでもかと登場します!
宮崎駿監督が、東映アニメーション時代に関わった作品。そもそも、囚われた姫を救う為に城へ忍び込み、敵と塔の上で剣劇を繰り広げる・・・というストーリー自体が『カリオストロ』そのもの。主人公の猫であるペロも、ネコの国からずっと追われる"犯罪者"で、ルパンと銭型の関係を思わせます。
この猫は、長年、東映アニメーションのマークとして親しまれていたキャラクター。意外と知名度が低い作品ですが、東映アニメーションを代表する作品であったことは間違いありません。当時の東映作品を観れる限り観ましたが、その中でも最も勧めやすい作品の一つであり、万人受けする作風です。さらに、脚本は『ひょっこりひょうたん島』で有名な、井上ひさしと山本譲久のコンビ。実際、主題歌も『ひょうたん島』で使われているスコアに近く、一度聞くと、頭から離れない心地よい曲。
続編は、『ながぐつ三銃士』『長靴をはいた猫 80日間世界一周』の2本。ただし、こちらは『カリオストロ』っぽくないので無理に観る必要はないかも。。
↓囚われたお姫様の為に、城の上で剣劇を繰り広げる!これだけでも『カリオストロ』っぽい!時計バトル?も出てきます。
とはいえ、60-70年代前半の東映アニメーションはいろんな作品の原点になっているものが多いので、時間が許す方は他にも手を伸ばしてみると面白いかもしれません。『エヴァンゲリヲン』のBOAビールの元ネタとなった『空飛ぶ幽霊船』や、後の『名探偵ホームズ』のモリアーティ教授の原点となった『ハッスルパンチ』のガリガリ博士など。知っていると楽しいネタは多いです。
その2:王と鳥(やぶにらみ暴君)
本家ジブリがプッシュしている、公式の『カリオストロ』の原点!
ジブリ自身が、DVD発売や映画イベント等を行っています。とある海外ドキュメンタリーでは、宮崎監督がコマ単位で分析したセル画ファイルが紹介されていました(記憶違いでしたらごめんなさい)。先程紹介した『長靴をはいた猫』を挟んで、『1.王と鳥』→『2.長くつを履いた猫』→『3.カリオストロの城』で観ると、より共通項がより浮き彫りになって面白いです。こちらの『王と鳥』については、色んな方がレビューしているので、そちらを参考にしていただければと思います。
その3:御誂次郎吉格子
ルパンとクラリスのやりとりを他の映画で体験したいなら、こちらをどうぞ。
私のお気に入り作品で、先の映画紹介2,112本の中でも紹介させていただいた。江戸時代に実在した泥棒、鼠小僧次郎吉が主人公。悪い商人に結婚されそうる娘を救い出そうとする世紀の大泥棒。娘が「一緒に連れて行ってください」と言えば、泥棒は「そいつぁ、無理な相談だ。」と答える。『カリオストロの城』でも屈指有名シーンが日本のサイレント映画時代にあるのだから心躍る。宮崎監督が実際に鑑賞していたかはともかくとして、大変胸熱くなる作品。パブリックドメインということでyoutubeにも上がっているので、興味ある方はどうぞ。ただし、上記の興奮を味わうには、個人的には、ビデオ版の活弁&音楽の方が良いかと思います。つい最近も、活動弁士さんによるイベントが神保町にて行われていましたし、タイミングが合えば名画座の上映に巡り合えるかもしれません。
本エントリーに先立って紹介しているレビューはこちらをどうぞ。
English: http://2112.hatenablog.com/entry/2012/01/03/231135
日本語:http://2112.hatenablog.com/entry/2011/12/29/164745
その4:関の弥太っぺ(59年版)
日本映画屈指の名作。カリオストロの城の魂は、こんな映画に影響されていると思う。
ヤクザ弥太郎と、彼に幼い頃に助けられた少女の物語。先に挙げた3作に比べると『カリオストロ』と共通点は遥かに少ないのですが、この映画のDNAはカリオストロには強く流れている、と、勝手に思っています。『61年版』が好きな人が多いようですが、よりカリオストロっぽいのは『59年版』かも。任侠映画と言えば、先日も、ジブリ(特に鈴木プロデューサー)と、漫画化でONEPIECEの作者である尾田栄一郎先生のコラボによる『次郎長三国志』のコラボがありましたが、ああいう企画はどんどんやっていただきたい。あの映画、本当に映画ファンの間では語り草でしたしね。。
本エントリーに先立って紹介しているレビューはこちらをどうぞ。
http://2112.hatenablog.com/entry/2011/11/21/033657
音声メディアでいくつか続編が作られています。
ゲーム版のクラリスは一旦保留しまして、私が知っているのは『クラリスからの手紙』と『クラリスとの再会』の2つ。前者は、クラリス(島本須美さん)による語り、後者はルパン(山田康夫氏)による語りです。健気に生きるクラリスや、寂しげなルパンの姿が垣間見れます。興味ある方は検索してみてはいかがでしょうか。
宮崎監督自身が語る、作品が終わった後の世界への考え、続編については、機会があれば別途紹介させていただきます。
ちょっと長くなりましたが、上記の作品、興味があれば鑑賞されたし。
Written by kiyasu
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[OLD DIARY]
小学生の時に初鑑賞。まさかこんなに観るとは思っていなかった。カリオストロの城を含めた解説イベント、もやった。
[RECOMMEND]
設定画やら、メカの解説付き。
FOR A.D.2,012 : ★★★★
FOR A.D.2,112 : ★★★★