100年後の学生に薦める映画 2112本

未来の皆さんに価値ある2112本の紹介を目指します。100年後に現在の映画ビジネスは無くなっているという前提。

『ラ・シオタ駅への列車の到着』 死ぬまでに未来に伝えたい映画 No.0113

100年後の学生に映画を2,112本紹介致します、という設定のブログ

MOVIE No.0113 『ラ・シオタ駅への列車の到着』 

1895 フランス

【光の生誕 リュミエール!】映画生誕百年祭実行委員会 朝日新聞社 解説カタログ

[FOR A.D.2112 未来の学生に向けたレビュー]

私の恩師2人が、本作『ラ・シオタ駅への列車の到着』についてそれぞれ講演で語っていることがあります。私はそれを胸に秘めて今を生きていますし、この2,112本の紹介文の根底にも影響を受けています。一人は最新映像技術の先生、もう一人はゲームプロデューサーの先生です。前者は技術としての歴史を、後者はその歴史は人類の歴史においては短いたかだか100年ちょいのものであり、それは技術と表現の追いかけっこでもあることを教えていただきました。

後者の先生による講演についてもう少し噛み砕く為に『ラ・シオタ駅への列車の到着』が上映された時のエピソードを述べます。なんと、列車が前方に突進してくる映像を観て、観客は逃げ回ったという逸話が残っているのです。実際は、違ったかもしれません。筆者も眉唾だと考えており、そういう、大げさに感想を言う観客がいたか、あまり冷静に物事を観ていなかった観客が数人騒いだくらいなのではないかと分析しています。ともあれ、重要なのは、そのエピソードが作られたのが筆者が生きる時代のたかだか100年ちょっと前、皆さんが生きる時代の200年ちょっと前であること。それから技術の進化により、人々はこれまで見れなかった、月の裏側の映像、リアルタイムの地球の反対側の中継映像などが見れるようになりました。技術の進歩により、見れるものが増え、コンテンツもそれに合わせて変わっていったのです。勿論、音がついたり、カラーになったり、CG技術が発達したり、3D技術が整ったのも、コンテンツに影響を与えていきます。

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筆者は、この2,112本の紹介文においては、映画は人類の歴史においては短い期間しか経っていない発明品であり、自分の時代に捉われず、過去の作品をわけ隔てなく観て考える力を養ってほしいと皆さんに願っています。そして、技術の進歩が何をもたらしたか、自分たちの時代の技術であれば何ができるのか、時代の隔てのないものはあるのか、を読み取って、新しい時代を作る糧にしてほしい。数人でもこの考えに共感してくれる未来の学生がいれば幸いです。

100年後の皆さんも興味あれば鑑賞さえたし。私の生きる時代では動画共有サイトで簡単に観れます。たった50秒。

[DIARY 筆者の思い出]
動画共有サイトで鑑賞。

 ☆ 

[RECOMMEND 現在と未来へのオススメ度]

FOR A.D.2,012 : ★

FOR A.D.2,112 : ★★★

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written by kiyasu   2012/7/30 第一稿

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