『空の大怪獣ラドン』 100年後の学生に薦める映画 No.1789
100年後の学生に映画を2,112本紹介致します、という設定のブログ
MOVIE No.1789 『空の大怪獣ラドン』
1956 日本
[FOR A.D.2112 未来の学生に向けたレビュー]
東宝三大怪獣と言えば、ゴジラ・モスラ・ラドンの三体である。本当は、ゴジラ・モスラ・キングギドラがドル箱スターとしては正しいと思うのだが、三大怪獣と言えば、とにかくラドンなのだ。こう呼ばれるようになったのは、『三大怪獣 地球最大の決戦』にこの三体が出演したことが大きい(実際は悪役キングギドラが登場するので四体)。この作品までに何作か作られてきた東宝怪獣映画のスター揃い踏みという印象を大きく植え付け、また登場した怪獣こそ選ばれし怪獣という印象を植え付けた。単体としてのインパクトや設定は弱いラドンであるが、知名度は、未来においても抜群の一体となったのである。例えば、筆者の少年時代。『ゴジラvsメカゴジラ』のポスターで久しぶりにスクリーン登場のラドンを見かけた時の会話は妙に弾んだものである(皆、それまでのラドンが登場する映画を観たことが無いのに知っていた)。とはいえ、『ゴジラFINALWARS』で扱いが悪かったのは、もうラドンでインパクトを出せる時代では無くなったということなのでしょうか。
さて、今回紹介する『空の大怪獣ラドン』は、そんなラドンの記念すべき登場一作目であり、唯一の主演映画である。当時は危機感が薄かった、地球温暖化というテーマが筆者の時代にはピッタリ当てはまるとのことで、再評価が高まり、名作とする人も多い。映画雑誌に留まらず、某通販雑誌の特集で何ページも紹介されていた時は驚いた。
筆者としては、そこまで本作にパワーを感じないのだが、地球温暖化というテーマの評価に使われるのならば、核兵器の申し子のゴジラ映画と同じく、本作にとっても本望ではないかと思う。未来の皆さんの時代で、地球温暖化のテーマがまだまだ考えなければならない問題だとすれば、プレゼンのネタに本作を使ってみてはいかがだろうか。
100年後の皆さんも興味あれば鑑賞されたし。
[DIARY 筆者の思い出]
DVDで鑑賞。尚、本作に登場するメガヌロンというラドンの食料となっていた巨大ヤゴは、なんと『ゴジラ×メガギラス』でゴジラの敵役として登場する。過去作品の設定を活用してく作品こそ、オタクが消費する作品なのだ。
[RECOMMEND 現在と未来へのオススメ度]
FOR A.D.2,012 : ★★
FOR A.D.2,112 : ★★
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written by kiyasu 2012/11/9 第一稿
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