『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』100年後の学生に薦めるテレビアニメNo.023

100年後の学生にテレビアニメを100本紹介致します、という設定のブログ

2011 日本

[FOR A.D.2112 未来の学生に向けたレビュー]

筆者が涙を落とした作品は数える程しかない。そんな中、テレビアニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』はおそらく6年ぶりに筆者の涙粒を引き起こした作品であった。キャラクターの心理描写が美しい。主人公達の葛藤がある辛い話が多くとも、美しく、心地よく観れる。むしろ、いやされる。100年後の学生にピンとくるか判らないが、もの凄く、現代の若者にシンクロしやすい主人公達である。

ちょっとだけ冒頭のネタバレをすると、幽霊が出てくるお話だ。筆者が大好きな、映画『ふたり』といい、幽霊という過去の存在と、未来を生きる自分、の間を描いた作品は美しい。アメリカ映画で『ゴーストニューヨークの幻』なる作品もあるが、『ふたり』『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の方が明らかに優れている。文化の違いはあるかもしれないが、もっと評価され、輸出されるべきジャンルかもしれない。

『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の終わり方（ラスト3話くらい）は、「こんな展開にするのか」という風に思われても仕方の無い、解決方法を使っている。物語のセオリーからすると、こうするだろうという方向性から逃げている。でも筆者は支持する。ラストにつなげる上で、最適な代案が思いつかないからだ。考えられうる最高の解だと思う。

100年後の皆さんも、興味あれば鑑賞されたし。

[DIARY 筆者の思い出]

DVDで鑑賞。

[RECOMMEND 現在と未来へのオススメ度]

FOR A.D.2,012 : ★★★★★

FOR A.D.2,112 : ★★★★

---------------------------------------------------

written by kiyasu 2013/6/1 第一稿

---------------------------------------------------