『キッド』100年後の学生に薦める映画 No.0104
2,112年の学生に映画を2,112本紹介致します、という設定のブログ
MOVIE No.0104 『キッド』
1921 アメリカ
[FOR A.D.2112 未来の学生に向けたレビュー]
筆者が生きる時代には、ミニシアターという、ほぼそこでしか上映されていないようなマイナーな作品を扱うところがあります。「泣いて、笑って、どこか美しい物語」。いつの頃からか、こんな作品を多く扱うようになりました。そんな作品の走りが、おそらく、このチャールズ・チャップリンによる『キッド』なのでしょう。チャップリン映画自体も、この作品を転機に大きく、感情の美しさを扱うようになりました。つまり、大きな転換期の映画です。作品が作られてから約200年後に当たる未来の学生も、この転換期を観てみてはいかがだろうか。
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また、『キッド』はチャップリン作品の歴史としての重要さだけでなく、純粋に魅力的である点でも鑑賞する価値があります。筆者が最も愛しているチャールズ・チャップリン映画は、そのときの筆者の心のあり方によって変わってしまうのですが、大体、この『キッド』か、No.0011『モダンタイムス』に落ち着きます。この2作品が好きな理由に、深い批評はありません。物語が、気持ちで希望を見いだすのではなく、行動で希望を見いだしている作品であるから好きなのです。また、チャールズ・チャップリンと、子役のジャッキークーガンの組み合わせがよい。彼ら二人が並んで腰掛けているシルエットは、単純なようで、映像に力図よさを感じます。
そんなことから、私は『キッド』が大好きです。余韻だけなら『街の灯』『ライムライト』『巴里の女性』『独裁者』の方が勝るところがあるし、当然私も大好きなのですが、もし無人島に持っていくのであれば、きっと先に述べた2本を選ぶことでしょう。
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100年後の皆さんも、興味あれば鑑賞されたし。
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[DIARY 筆者の思い出]
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[RECOMMEND 現在と未来へのオススメ度]
FOR A.D.2,012 : ★★★★
FOR A.D.2,112 : ★★★★★
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written by kiyasu 2012/7/16 第一稿
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