100年後の学生に紹介する!『転校生』 ※巡礼ガイド付き
2,112年の学生に映画を2,112本紹介致します、という設定のブログ。
No.0015 『転校生(1982年・日本)』
English
http://2112.hatenablog.com/entry/2012/01/13/002444
[FOR A.D.2,112]
『転校生』を撮った監督、大林宣彦は、私にとって魔術師です。彼の映画は、映画らしい演出とは何なのか、映画らしい風景とは何なのか、映画らしい息遣いとは何なのか、を思い出させてくれる。つまり、映画らしさとは何か、再発見させてくれるのです。映画は過去を記録する技術として始まりましたが、大林監督はその映画を通じて、観客に記憶させるのに長けているとも言えます。100年後の皆さんの心にはどう記憶されるのか興味があり、2,112本の中に選ばさせていただきました。
本作は、大林監督の出世作品であり、多くのファンを持つ『尾道三部作』『新尾道三部作』の中で一番最初に作られました。従って、本作は大林監督作品の入門編として優れています。他作に出ている俳優やおおまかなスポットも把握できるでしょう。
大林監督について深くお話しするのは別の機会にして、ここでは、『尾道三部作』の"尾道"について簡単に述べます。尾道とは大林監督が育った街で、日本の中国地方にある岡山県内の町です。坂道やお寺が多い港町で、鉄道や船など、映画向きなスポットが沢山存在します。巨匠・小津安二郎監督が手がけた作品の中でも最も有名な『東京物語』の舞台にもなっています。これらの作品に触発されたのか、映画に留まらず、アニメからなんと18禁のゲームまで、舞台背景の参考に利用されているのを頻繁に見かけます(私が把握しているだけで10作以上存在します)。大変、クリエイターを惹きつける町となっています。
ここで、もしあなたが尾道に観光に訪れたときの、映画スポットの廻り方(2,112年のオタクは"聖地巡礼"と言います)について軽くアドバイスしておきます。あくまで、2,112年の交通機関に沿った方法でありますが、ご了承ください。朝早くから尾道にいれば、ギリギリ1日で回れます。
1.映画スポットマップを手に入れる。
・あなたの時代らしい方法で手に入れてください。
・2,012年では現地で手に入れられますし、ガイドブックにも入っています。
・大林監督の公式本にも書かれていることがあります。
2.尾道駅に電車で到着する
・2,012年現時点では、観光客は電車を起点にするしかありません。
3.早めに、高い位置にある坂道スポットやお寺を廻る
・『転校生』や『時をかける少女』の重要なシーンで使われたお寺、交差点などは、かなり高いところにあります。早めに廻ってしまうのが得策です。
4. 落ち着いたら、喫茶こもんへ行く
・『転校生』のロケ地の一つであり、『ふたり』でも台詞で出てきた名物喫茶店。パンケーキが美味しいです。100年後も残っておいてほしい店。
・尚、2,012年現在、位置情報サービスfoursquareにて私がMayorの称号を得ている店でもあります。
5.ロープウェイで頂上観光へ行く
・『転校生』でも利用されたロープウェイが、喫茶こもんの目の前にあります。余裕があれば、そのまま利用しましょう。
6.レンタル自転車を利用
・坂道スポットを巡り終わったら、駅近くまで戻りレンタル自転車を借りましょう。
・自転車に変わる手段が2,112年にありそうではありますが。
7.自転車を利用して、海岸沿いのスポットを一気に巡る
・多くの映画に出てきた商店街、映画博物館などを廻るには、歩きだけでは時間が勿体なくなります。特に、『転校生』の主人公(男)の家、ラストシーンの場所に辿り着くには、自転車が望ましいでしょう。
・自転車があれば、『転校生』で有名な、歩道橋を自転車で駆け上がるシーンを自分で再現することができます。2,012年で有名なコメディアン「ウッチャン・ナンチャン」も、バラエティー番組にて本シーンの再現に挑戦していました。かなり助走が必要ですので、周りの迷惑にならないよう、またケガをしないよう細心の注意が必要となります。
8.自転車ごと、船で向島に渡る
・『尾道三部作』『新尾道三部作』でいずれも重要なシーンとなっているのが、船で渡るシーンです。是非乗ってみましょう。
・自転車で渡れば、向島での映画スポットも廻りやすくなります。また、余裕があればサイクリングコースを利用するのもいいでしょう。
↓尾道で映画スポット巡礼するコメディアンが観れます
100年後の皆さんも、興味あれば鑑賞されたし。
そして、旅行されたし。
Written by kiyasu
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[OLD DIARY]
旅行をしながら鑑賞。
[RECOMMEND]
どれも良い本です。
FOR A.D.2,012 : ★★★★
FOR A.D.2,112 : ★★★