100年後の学生に薦める映画 2112本

未来の皆さんに価値ある2112本の紹介を目指します。100年後に現在の映画ビジネスは無くなっているという前提。

『アバター』100年後の学生に薦める映画 No.0009

2,112年の学生に映画を2,112本紹介致します、という設定のブログ。

No.0009 『アバター(2009年・アメリカ)』

AVATAR 

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[FOR A.D.2,112]

世界中の映画館で3D上映が増えたきっかけの映画。それが、『アバター』です。3D映画というジャンルが、100年後の皆さんの目にはどう映るのか検討がつきませんが(3Dという分野さえも廃れている気がしないでもないです)、当時の我々からすると画期的なことでした。映画の主流がトーキー(音付き)なるきっかけとなった作品と言われる、映画『ジャズシンガー』になぞらえている評も多いです。実際、私自身も、本作の冒頭を見た瞬間に、敬愛する『スターウォーズ』や『2001年宇宙の旅』を超えた、と思わざるを得ませんでした。そう思わせる、力と勢いがあったのです。

誤解のないように説明しておくと、3D映画自体はかなり前からあります。白黒映画時代から活動していたアルフレッド・ヒッチコック監督も、『ダイヤルMを廻せ!』で3D版を作っていたくらいです。ディズニーランドやユニバーサルスタジオ等のアトラクションでも、飛び出す作品が観られるようになっていました。日本では、今は亡き新橋IMAXシアターにて『スーパーマン・リターンズ』で5場面くらい3D上映されるなど(3Dになる直前に合図が出るので、その度に専用メガネをかける)、3D上映の波が少しずつ押し寄せている背景がありました。

『アバター』で画期的であったのは、奥行きや、その奥へ進んでいく没入感に特化された演出です。遊園地のアトラクションが飛び出す(驚かせる)演出に特化していたのに対し、ストーリーや世界観に入り込みやすい演出に特化していたのです。先述の『スーパーマン・リターンズ』3D上映も、主人公を観たいのに手前の草が目立って集中できないなど、元々3D向けに撮影されてなかったが故の演出の弱点がありました。奥行きの没入感に特化できたのは、潜水を趣味とする、ジェームス・キャメロン監督ならではだったのかもしれません。

キャメロン監督の有名作として他には、『タイタニック』『ターミネーター』『ターミネーター2』『エイリアン2』などがあります。

100年後の皆さんも、興味あれば鑑賞されたし。

 

 Written by kiyasu 

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[OLD DIARY]

1.当時少なかった、川崎のIMAX劇場にて友人と鑑賞。他の劇場では、意図通りの演出で観れなかった為である。あまりの人気に、チケットがとりづらい状況であった。

2.サンフランシスコのIMAXシアターで鑑賞。日本のIMAXよりも正方形。でっかい劇場の箱に乗って、飛んでいるような印象を受けた。

3.某サイトにて本作の解説を担当。中々、お恥ずかしい限りである。

 

[RECOMMEND]

2,112年時点の情報で、続編が用意されているとのこと。

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FOR A.D.2,012 : ★★★★

FOR A.D.2,112 : ★★★★★