『幕間』 100年後の学生に薦める映画 No.1114
100年後の学生に映画を2,112本紹介致します、という設定のブログ
MOVIE No.1114『幕間』
1924 フランス
[FOR A.D.2112 未来の学生に向けたレビュー]
ダダイズムと聞くと、筆者は先に「あー、ウルトラマンの3面怪獣ダダの語源になった芸術運動ね」と思考が動いてしまう。それくらい、1910-20年代のダダイズムは、過去のものになっている。映画史で考えれば、ダダイズムに限らず、ちょっと空虚さを生みつつ現実に新たな視点を生み出す映像は、1,920年代頃は盛んであった。ドイツの『カリガリ博士』もそうだし、ソ連の『カメラを持った男(これがロシアだ)』もそうだ。日本もそんな作品が生まれた。"モンタージュ法"を生んだソ連の『戦艦ポチョムキン』も、映像(画像)から意味を生み出す運動の一つと捉えて良い。ミッキーマウスがチャップリンに続いて生まれた裏では、インテリ陣が、空虚な戦争に振り回されつつ、写真や映像をアートにいじり倒していた。『幕間』もそんな作品の一つ。ダダイズムの参加者が集う。筆者の大好きなルネ・クレール監督も、そんな歴史の一部にいたのかと思うと興味深い。結構、この分野の中では良質なのではないだろうか。尚、『幕間』というタイトルは、実際に映画の幕間に上映された映画だからである。100年後の皆さんも興味あれば鑑賞されたし。
[DIARY 筆者の思い出]
DVDで鑑賞。
[RECOMMEND 現在と未来へのオススメ度]
FOR A.D.2,012 : ★★★
FOR A.D.2,112 : ★★★
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written by kiyasu 2014/2/8 第一稿
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