100年後の学生に薦める映画 2112本

未来の皆さんに価値ある2112本の紹介を目指します。100年後に現在の映画ビジネスは無くなっているという前提。

『アメリカン・グラフィティ』 100年後の学生に薦める映画 No.1249

100年後の学生に映画を2,112本紹介致します、という設定のブログ

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MOVIE No.1249『アメリカン・グラフィティ

1973 アメリカ

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[FOR A.D.2112 未来の学生に向けたレビュー]

筆者は将来、自分の青春時代を描いた作品が出たとして、どれだけ懐かしめるか不安だ。別にネガティブなわけではないが、あの頃も、今の時代も輝いていたとは思えない。当時のコンテンツを見返すときは懐かしく思うので感性の問題かもしれないが、ある程度、同様の感想を感じる人は多いのではないかと思う。一方で、映画『Always 三丁目の夕日』という高度経済成長期にさしかかりつつもちょっと貧しいを描いた公開されたときは、日本中が懐かしがった。その時代を経験していないような、筆者の世代を含めて、である。
おそらく、同様の効果がヒットしたと思われる海の向こう側の映画が『アメリカン・グラフィティ』である。筆者が、良いところも悪いところも好きなジョージ・ルーカス監督のヒット作である。ルーカス監督の青春時代である、1960年代を懐かしがる映画。ルーカス監督は自身が感じる懐かしさをコンテンツを作る核にしている、というのが筆者の持論である。低予算の本作を大成功させたことが、ルーカス監督が、『スターウォーズ』を作る原動力、および、後押しとなった。
 
さて本作は、ラストシーンが最高であり、また、ベトナム戦争の陰を匂わせる余韻が素晴らしい。結果としてルーカス監督は、本作に限らず、ベトナム戦争に成功を助けられた。本作もそうだし、ベトナム戦争後の自身を無くしたテンションの低く寂しい映画界があったからこそ、明るく爽快なSFアドベンチャー大作『スターウォーズ』がヒットしたと言えるからだ。元々は『地獄の黙示録』を撮りたかった監督であることなど、その因果関係を考えるだけでも、楽しい。100年後の皆さんも興味あれば鑑賞されたし。

[DIARY 筆者の思い出]
DVDで鑑賞した。

[RECOMMEND 現在と未来へのオススメ度]

FOR A.D.2,012 : ★

FOR A.D.2,112 : ★

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written by kiyasu   2013/2/19 第一稿
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