100年後の学生に薦める映画 2112本

未来の皆さんに価値ある2112本の紹介を目指します。100年後に現在の映画ビジネスは無くなっているという前提。

『黒い雨』 100年後の学生に薦める映画 No.1885

100年後の学生に映画を2,112本紹介致します、という設定のブログ

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MOVIE No.1885『黒い雨

1989 日本

黒い雨 [DVD]

[FOR A.D.2112 未来の学生に向けたレビュー]

広島の原爆投下から数年後に、病気や、風評被害に苦しんだ人たちを描いた作品。鑑賞するのも苦しくなる作品。余韻も素晴らしい。
 
原爆を描いた作品の一つ。他の原爆を描いた作品と同様に、未来の学生にとって、原爆について考える重要な作品だという考えの元、紹介する。正直、被爆国という重みが、少しずつ、筆者の時代で薄らいでいる。原爆ドームなど、色々廻ったり、本を読んだりもしたが、少しでもその時代に触れていないと、他人事になりやすいことは多い。筆者より下の世代は、彼らの祖父母の世代も戦争を経験していなかったりするので、余計にそうなりやすい。日本を離れた国であればなおさらだろうし、100年後の皆さんであっても尚更だ(100年後までに原爆が使われないでほしいという切実な願いのもとの前提であるが)。少なくとも、筆者は、原爆をきっちり映画いた作品を筆者の同世代が作れるイメージがわかない。だからこそ、本作を含めた過去の作品を沢山観るしか無いのだ。
そんなわけで、本作を紹介する。原爆を描いた作品の中でも、原爆投下の後の場面がリアル。だが、本作の特筆すべきは、原爆が投下されて何年も経った世界。原爆の後遺症の発病の可能性に怯え、差別を受ける、長い長い傷跡の姿である。
 
その後、闘病生活で苦しむ生活を送ることになる、田中好子さんが少女役を演じているのも、今となっては不思議な気持ちになる。そういえば、田中さんも、市原悦子さんも、実のお子さんはいらっしゃらなかったようであるし。どこか、役者の人生と符合するところがある。100年後の皆さんも興味あれば鑑賞されたし。

[DIARY 筆者の思い出]
DVDで鑑賞。

[RECOMMEND 現在と未来へのオススメ度]

FOR A.D.2,012 :

FOR A.D.2,112 : ★★

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written by kiyasu   2016/8/19 第一稿
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黒い雨 [DVD]

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